JK_Tomorrow-Maker’s blog

ビジネスや経済などのニュースや日常の気づきを出発点に、「科学(技術)、心(アート)、モノ(サービス)、デザイン」という4象限を操りながら、自由に発想していきます。発想や着眼の手助けや、思考の自由度拡大の糧になれば、何よりです。

「伸び行くECと梱包材」から

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3点に注目したい。
 1.消費者からみると、梱包材はストレスポイント
 2.ECとカスタマージャーニからみると、梱包材にはチャンスがある
 3.段ボールの代替は、「いまさら」ではない

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A ECが急伸していることと、この傾向はまだまだ続くことは前提とする。ECがこれからまだまだ伸びると考えた時に、「消費者視点」に立つと、不具合を感じることがまだまだ多い。

 

B 俯瞰性やリアル感はまだまだリアル消費行動の方が圧倒的に優れている。

 

A 私が日常生活で思うのは、「梱包材」である。コンパクト梱包や簡易梱包もすすんでいるが、それでも、段ボールが次々と届き、時には緩衝材(気泡緩衝材や発泡スチロール等)がぎっしりと詰まっている。これを紐解き、整理し、廃棄するのは、正直面倒であり、私の消費ジャーニーを考えれば、ストレス点として存在してくる。

 

B 確かに、現状の梱包材は基本的に段ボールである。これは段ボールがグローバルに普及しており、コスト面でも梱包性能でも、物流ハンドリング性でも…優れており代替困難なことに起因する。

 

A 段ボールの引き取り等も行われているが、ECでものを頼むたびに梱包材を引き取ってもらうのは非現実である。

 

B 地域によっては、段ボールは月数回の決まった日時に、所定の回収場所に出す必用がある。その日が雨だったら…小さい子供がいたり怪我をしていたり妊娠していたら…指定時間を守ると仕事に支障をきたすのであったら…段ボールをどうやって廃棄しろというのだろうか。


A 段ボールの代替というのは面白いテーマである。消費者目線での超理想形は、梱包材レスであろう。ここにいく前段階が、梱包材の負担が限りなく小さくなる状態である。例えば、受け取った荷物から梱包材をさっと剥がし、まとめて風呂場に持ち込み、40度以上の温水をかけると瞬く間に全溶解する材料などどうだろう。

 

B パーティクルになるにせよ、溶解するにせよ、それの与える環境への影響はやはり、気になる。その観点で考えると、40度以上の温水をかけると瞬く間に体積が10分の1とか、50分の1に縮むというのはどうだろうか。これであれば、丸めて生ごみと一緒に簡単に廃棄できる。


A 次に注意しないといけないのは、消費者にとって利便性が高まったとしても、価格上乗せはまずできないということ。ここで考えたいのは、本当にお金をとれないのか?という視点である。現状の段ボールの廃棄コストはいくらなのだろうか。ここの新たな課金点(第三者課金点)のヒントが眠っている可能性はある。


B 新たな課金点が出なかった場合、現状の価格水準を維持して導入してく必用がある。その場合、R&Dで、明確な目標コストを達成する必要がある。そして、消費者に対する利点を実感してもらい、消費者が梱包材を選択できるようにしていく。


A 更に爆発的普及を考えれば、物流業者に対するメリットが必要である。物流業者が率先して、段ボールから代替梱包材に変える行動を起こすことが、段ボール代替事業の起爆剤となる。この観点でみると、既存の段ボールに対する物流的不満を徹底的にヒアリングし、それを代替材に盛り込む必要がある。


B 段ボール。今更な話題であるが、ECが更に伸びることと、消費者としてのカスタマーサクセスを考えると、大いに改善余力のある分野であり、規模も大きい。このような分野で基本知財も独占できてくると、非常に強い。

 

/2018.01.08 JK