JK_Tomorrow-Maker’s blog

ビジネスや経済などのニュースや日常の気づきを出発点に、「科学(技術)、心(アート)、モノ(サービス)、デザイン」という4象限を操りながら、自由に発想していきます。発想や着眼の手助けや、思考の自由度拡大の糧になれば、何よりです。

「紛失防止タグ」から

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3点に注目したい。
 1.対象をシフトさせる
 2.家庭内10mでの探索
 3.紛失物と人口動態の関係
代表関連記事 事業構想 2018年2月号
 https://www.projectdesign.jp/201802/iot-market/004484.php
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A 警察白書に開示されているような紛失物の数*1、そして高齢者増加という人口動態。これらを加味すれば、確かに「紛失防止」関連の市場が成長することに、不自然はない。

 

B 紛失防止・盗難防止のタグは多く存在している。基本的にはスマホと連動しており、紛失物の在処を特定したり、所定距離離れるとアラートを生成したりする。

 

A この業界に文句を言うつもりはないが、私であれば、視点を少しずらした業界への参入も検討する。即ち、子供用品である。

 

B 感覚的に、既存の紛失防止タグを必要とするセグメントと、子供用品狙いとでは、用事自体が大きく異なると感じる。

 

A 考えたいのは、積み木、クレヨン、小さい人形、ミニカー…等々、小さい子供があらゆるものを玩具として扱い、気の向くままにどこかにしまったり、投げ散らかしたりする、という状況へのアクションである。

 

B この場合、小さい子供を持つ主婦・夫がターゲットであり、特に、綺麗好きの2人目以降の子供を持つ方々がアーリーアダプタになる可能性が高くなるのだろう。

 

A 実際、2日に一回程度は、「XXはどこにいった!?」と探し回っていた記憶がある。記憶が大げさになっているにしても、3日や4日に一回程度は、子供用品を家の中で探し回っていたのだろう。過去の記憶はマイルドになるが、その時のその現場においては、非常にいら立つ状況であり、時間負荷も精神負荷も大きい。

 

B そうであれば、ソリューションとしては、周囲10m程度(家庭内)の範囲で、子供用品がどこにあるかがわかればいいということになる。現状の紛失防止タグの原理とは全く異なる。


A スマホ画面上で、子供用品の家庭内での位置をざっくりと把握できるだけで十分である。リビングの左隅にあるのか、二階寝室の右隅にあるのか、この程度がわかれば、すぐに探すことができる。技術的な分解能を無理に追求する必要もない。

 

B また、同じ考えでいけば、「何がどこにあるか」はわからなくてもよい。例えば、5㎜□程度のチップを貼り付けると、チップ搭載用品の在処がわかるようにすればいい。何がどこにあるか、はわからなくても、特異点(イレギュラーな場所に用品があるという印」がスマホ上でみえれば十分である。

 

A 子供用品から入って、いずれは大人へと拡張してもいいだろう。この場合も、大きな製品コンセプトはずらさない。家庭内で「探すもの」など、たいていは固定されている。リモコンの人もいれば、爪切りの人もいる。メガネの人もいるだろう。自分の癖に合わせて小さいチップを、気にならない箇所に貼っておけばよい。


*1 警察白書 https://www.npa.go.jp/hakusyo/h30/data.html

 

/2018.02.19 JK