JK_Tomorrow-Maker’s blog

ビジネスや経済などのニュースや日常の気づきを出発点に、「科学(技術)、心(アート)、モノ(サービス)、デザイン」という4象限を操りながら、自由に発想していきます。発想や着眼の手助けや、思考の自由度拡大の糧になれば、何よりです。

「マケドニア改名・EU加盟へ」から

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三点に注目したい。
 1.ロシア・ギリシャアメリ
 2.ドイツとEU
 3.自由度の高い同一方向に進むネットワーク

関連代表記事 北海道新聞 09/30 17:56
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/233353

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A マケドニアEU加盟は、欧米からの注目が高い。対ロの観点は抜かせない。これは歴史的なギリシャとの関係から、民族統一民主党連がロシアとの関係を深めたことに紐づいている。マケドニアとロシアの親密さは、西にとっての安全保障上の懸念でもある。根底にギリシャマケドニアの関係があるため、マケドニアという名称変更により蟠りを取り除くというのは理解はできる

 

B この方向性でマケドニアが「北」マケドニアになり、ギリシャとのわだかまりがなくなり、EUNATO加盟へ…と進んだとすると、イラつくのはロシア。バルカンエリアでの支配力を高める足場でもあるマケドニアが外れるのは、ロシアにとっては痛い。この矛先がギリシャ側にまで及ぶ可能性は想像しやすい。

 

A ロシアという観点を入れると、ギリシャアメリカとドンドン仲良くなり、ギリシャアメリカ基地が増えていく未来も想像できる。ギリシャからみれば、ロシア・トルコの不安定な関係を抱えている。アメリカからみれば、急激に悪化しているトルコ関係がある。

 

B EUの対ロ・対中力という面で考えても、マケドニア歓迎というのは理解しやすいが、ことを急ぎ過ぎると、マケドニアでもギリシャでも、国民感情の底に反発感がのこり、これがいずれ爆発する可能性を秘めてくる。前進といえば聞こえはいいが、歴史的に長く深い問題は国民心理にまで焼き付いているため、例えば、「北」がついただけで「マケドニア」という表現が残ることへの不満感は存在するはず。

 

A 現在のEUは、ブレグジット、移民危機、緊縮財政…といった問題を抱えており、土壌の安定性が大きく揺らいでいるといえる。それでも、大きな協同組織としての価値は大きく、弱小国が群れを成して力や信用を示すのには持っていこいである。

 

B ブレグジットで色々と騒いでいるが、私がメルケルさんであれば、率先してEUを戦略的に抜ける。やることは、優良国をEUから離脱させて、弱小国を残すという方向性。欧州圏内で抜けた優良国と残存EUとの貨幣交換が起こるため、ユーロが下がり、輸出力がついていく。ドイツとして優秀国に根回ししながら、脱EUに進むのは、これはこれでありだと思う。

 

A その上で、EUは本来の意義を取り戻す改革が必用。縛ればいいというものではない。大きな共同体としての方向性を示しながら、そこに至るプロセスは各国に委ねていく。対外交渉や信用についてはEUという大きな枠が威力を発揮する。もっと緩く自由度の高いネットワークで、外向きにはEUという群の力を示す共同体に生まれ変わることが必用