JK_Tomorrow-Maker’s blog

ビジネスや経済などのニュースや日常の気づきを出発点に、「科学(技術)、心(アート)、モノ(サービス)、デザイン」という4象限を操りながら、自由に発想していきます。発想や着眼の手助けや、思考の自由度拡大の糧になれば、何よりです。

「生鮮食品のEC」から

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3点に注目したい。
 1.B2Cから、B2AREAへ
 2.配送動線と発注先
 3.新鮮か、美味いか。
代表関連記事 CNET 2019年02月09日 11時00分
 https://japan.cnet.com/article/35132282/
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A ECが今後もさらに伸びるのは、確度の高い未来であり、関所が物流周辺である。

 

B 2017年度でみると、BtoC・日本のEC市場規模は、16兆5,054億円(対前年比+9.1%)。内、物販系分野のEC化率は5.79%(対前年比+7.5%)*1。

 

A グローバルにみれば、世界各国でEC市場は拡大傾向。2016年の2.4兆ドルからCAGR14.9%でグロースし、2026年には約9.7兆ドルにまで拡大すると予想されている*2 。

 

B 横軸にEC化率、縦軸に年平均成長率CAGRをとると、中国の存在がやはり目につく。中国は939Bドルの市場規模を有し、15%を超えるEC化率と20%を超える成長率を誇る。イギリスも目に付く。約130Bドルの規模、15%を超えるEC化率、7.5%超の成長率である。一方、インド。ここは32Bドルの規模で、EC化率が2.5%未満であるが、成長率20%超を誇る。

 

B 越境ECの存在も大きいが、日本においては、人口先細りを考えても、自国内で大きなマーケットを形成できる。

 

A 生鮮食品のECは、コールドチェーンの配備含めて、課題が大きい。裏を返せば、ビジネスチャンスの宝庫である。

 

B 生鮮ECについては、代表関連記事にあるクックパッドハッカソンのように、多くの取組が日々行われている。

 

A 私なら、何を検討するか。それは、B2Cを「to個人」として捉えずに「toエリア」として捉えて、配送不可をギュッと圧縮できないか、考える。

 

B ECが普及する中で、物流の限界が叫ばれていることは、もはや常識レベルになった。その中で、再配達負荷が非常に大きいことも、今では常識だろう。生鮮ECの場合は、通常配送に加えて「鮮度」という項目が入ってくる。鮮度を維持するインフラというコストがかかり、フレッシュな状態で届けるという時間項もより厳しくなる。

 

A 例えば、私が生鮮ECプラットフォームXでホウボウを頼むとする。この時に、半径1km圏内の該プラットフォームX登録者に「通知」がいく。当然。匿名。配送日を同じくした発注先が増えるほど、(固定費分配が進み、単位売上があがるため)配送料が下がる。ある点からポイント還元されるようにしていく。あるエリア内での同日納品の発注を増やし、配送動線上の納品先をリッチにしていく。

 

B その仕組みであれば、Aさん中心の半径1kmの円の中で他の発注者が出たときに、配送ルートを自動計算しながら、新しい「円」を追加して発注者を更に募ることも可能になってくる。配送車の動線を考えながら、参加者を募ることができれば、「石焼き芋」を売るように、生鮮食品カーを最高効率で走らせることができる。

 

A 時間をすすめると、ボリュームディスカウントまで視野には入ってくる。匿名×注文内容は開示、にすればこれは可能である。但し、初期の立ち上げには不要な機能だろう。バックログの下の方に格納しておけばよい。


B 生鮮ECにも色々あるが、料理状態で提供するよりも、生魚とか熟成肉とか、原材料に近い状態の素材を対象にする部分にまずはコミットしたい。買い手は、基本的には料理、味、健康・・・などに拘る方々となる。この中で「新鮮」を訴求するのか「旨い」を訴求するのかは、吟味したい。


A 確かに、「獲れたて=旨い」は科学的には成立しない等式。「獲れたて=新鮮」でいくのか、「旨い状態で届けます」にするのか。これは、明確なポジショニングに強く効く。

 

*1 METI 電子商取引に関する市場調査...
http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180425001/20180425001.html
*2 METI 通商白書2018
http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2018/index.html


/2018.02.11 JK